脂肪注入法
脂肪注入法は、自分の体の他の部分(お腹や太腿など)から取り出した脂肪を乳房に注入する方法です。つまり、脂肪吸引法と併用されます。うまく生着すれば、自分の脂肪なので一番綺麗になりそうなものですが、そううまくはいかないようです。
このように豊胸に関してだけ見ると、脂肪注入術は他の方法に比べ手術痕が殆ど残らないというメリットもあります。
しかし実際には、脂肪組織は上図のように注入した脂肪の多くは体内に吸収され、あまり残りません。脂肪組織も生きている細胞ですから、一度取り出して注射器に入れられることで殆どが生き返らない状態になってしまうのです。
毛細血管がうまく入り込んで組織と一体化する脂肪の割合は、2〜3割程度と言われています。ですから、少し大きくなった気がする程度になってしまうことが多いようです。脂肪の注入が偏っているとしこりのようになってしまう事もあるようです。
近年、東大病院形成外科で『体性幹細胞』(さまざまな組織や細胞に分化する細胞)を脂肪とともに注入する豊胸手術が行なわれたというニュースがありました。この幹細胞がどのように威力を発揮するのかは明確には分かっていないようですが、幹細胞が毛細血管などに分化して乳房組織と一体化しやすくなるのではないかといいます。実際に、脂肪を注入するだけの方法よりも効果が高かったといい、動物実験でも効果が確かめられているとか。
今後、豊胸手術や乳房再建などの治療は再生医療の進歩とともに変わっていくかも知れません。 |